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『スタートアップ経営者のための、知っておきたいお金の話』#3

こんにちは、萩口義治(はぎちゃん)です。

創業・スタートアップの経営者の支援に特化した会計事務所「はぎぐち公認会計士・税理士事務所」と「資金調達に強い」コンサルティング会社「株式会社HG&カンパニー」の経営をしております。

最近は月に6~10件もの融資案件を政策金融公庫と取り組んでおります。週に2,3回は、大手町の政策金融公庫に出入りしているのですが、先日行った際には、制作金融公庫の上席の方が、挨拶にきてくださり、政府系金融機関との信頼関係もますます強固になったと感じております。

創業経営者のために、「2.5%⇒1.0%」の低金利融資の調達を支援するなどして、私たちが掲げる「金(ゆとり)のある創業」の実現をより一層力強くサポートしていきたいと思います。

■今月のテーマ

さて前回は、「役員報酬、いくらにすればいいの!?」をお送りいたしましたが、第3回目となる今日のテーマは、「事業のボトルネック、経営者としての付き合い方」です。

創業ベンチャーの事業は、常にアンバランスです。最初は売上が不足しているため、営業に時間を割き売上を上げようとしますが、売上が上がってくると段々忙しくなってきて、今度は受注した業務をこなす時間が足りなくなってきます。

このように事業は、販売・業務リソース・生産力などいずれかの要素が「いっぱいいっぱい」になると、それ以上に大きくなることができなくなります。その「いっぱいいっぱい」になっている要素のことを「ボトルネック」といい、その時点その時点でのボトルネックを適切に解消していくことで、事業の成長を早め、成長を継続することができるようになります。

今回は、創業当初のボトルネックの変遷と、経営者はボトルネックとどうつきあうべきかについてお話したいと思います。

■ボトルネックは変遷する

 創業ベンチャーの最初のボトルネックは、「売上」が不足している場合がほとんどです。起業するとまずは、給料の代わりに自分の生活資金を稼がなくてはならず、そのためには売上を上げることが事業の最初の課題となります。

最初の課題なのですが、実は、多くの起業家が、この段階でストップしてしまうことが多いというのも事実です。まずは、この「売上」のボトルネックを突破して、自分一人もしくは創業メンバーでは回らないという所まで売上を計上できるかどうかが、創業ベンチャーの最初の試練です。

世の中の7割が赤字企業であると言われていたり、世の中に個人事業主が多いということも、ボトルネックが「売上」という段階から脱し切れていない会社が非常に多いということを物語っています。

そしてこれをクリアすると、今度は業務面でのリソースがボトルネックとなったり、規模の大きな受注に対応するための資金がボトルネックとなったりします。

私は「起業」と「経営」を明確に区別しています。事業のボトルネックが「売上」から「業務リソース」へと移り、人材を(ちゃんとした給料を払って)雇用しはじめたときが、起業家から経営者になる時だと考えています。

ボトルネックは事業モデルによって、様々な順番で発生します。例えば、初期費用が多額にかかる場合や、ITベンチャーのようにローンチまでの開発費用がかさむ場合には、「資金」が最初のボトルネックになる場合もよくあります。

製造業では、商品がヒットすると、生産能力がボトルネックとなることもあります。売れない製品は、ずっと営業面がボトルネックなのに、ヒットすると急に生産能力がボトルネックとなります。しかし、製造業の場合には、一時的なブームのために工場を増設したところで、工場が出来あがるころにはそのブームが去っているということも重々あり得ます。このボトルネックについては、生産能力の増設によって解消するというよりも、外注によって対応する方がよいのかもしれません。

ボトルネックをどのような方法でクリアするのか、またはクリアしなくても待っていれば解消する問題なのか、ここは経営者の見極めだと思います。

■創業経営者がハマるボトルネックの罠

創業経営者がボトルネックにハマる場合、以下の2つのケースがあります。

①気付いているのに、解消できないケース
②気付いていないケース

それぞれ、どのように解消すべきか、以下に記載します。

 

①気付いているのに、解消できないケース

私も多くの創業経営者を拝見しておりますが、特に、創業経営者があるボトルネックを解消できない状況が長く続く場合というのは、一つの傾向があるように感じます。それは、思ってはいるけど、そのボトルネックの解消ために、「時間」と「お金」を使うことができないということです。忙しい忙しいといいながら、それが解消できないでいる経営者は、人を採用するために時間やお金を使っていないことが多いです。

でもこの経営者が怠慢なのではありません。売上がそこそこ上がってきている段階では、一人経営者はとっても忙しいのです。日々、忙しく営業と業務をこなしていくだけで精いっぱいで、「人材の採用」という新しいことのために使える時間がほとんどないのです。サボっている覚えなど、全くないのです。

そこで必要なことは、売上が下がってもいいから、人材採用に「時間」と「お金」を使うということです。

一人で売上の限界に挑戦する「起業家」から、従業員の力を借りて売上を増額していく「経営者」になるためには、自分の時間の使い方を変えなくてはなりません。自分が業務をして売上を上げるということに使う時間を減らして、人材の採用に時間を使うのです。

「起業家」⇒「経営者」になるということは、「生まれ変わる」とか、「進化する」とか、意外と大きな発想の転換が必要になります。

一人の経営者が「人を雇う」ということは、目先、コストが増え、業務効率が落ち、売上が落ちるということなのです。ただし、これに時間が使えなければ、あなたは、ずっと一人経営者のままです。

変わろうとするよりも、これまでやってきた方法で自分の目の前にある売上を上げるために、(忙しい忙しいと言いながら)業務に時間を使うことの方がよっぽど簡単で、易き道であるということを自覚してください。

②気付いていないケース

売上が上がってきて、業務もそれなりバランスよく回りだすと、「うちにボトルネックはない」と思ってしまうケースがあります。確かに、今の売上があって、今の従業員がいてうまくいっていれば、不満はないかもしれません。

そんな時は、自分にこう問いかけてみてください。「俺は、ここで満足していていいのか。」と。

例えば、「今より売上を10倍にするにはどうしたらよいのか?」とか、「シェアNo.1の●●社を超えるにはどうしたらよいのか?」などと考えてみてください。まだまだすべきことが見つかりませんか?

私は、経営者がどこを目指しているのかによって、自覚できるボトルネックは変わってくると思っております。より高みを目指すとき、ボトルネックは必ずまた出てきます。ご安心ください(笑)

■弊社のボトルネック(余談)

創業から2年弱が過ぎましたが、おかげさまで顧問先も50社を超えて参りました。思えば、創業当初は、売上ゼロの状況から、とにかく売上を上げることに全力を注いできました。

顧問先が増えるにしたがって人を雇わなければと思っていましたが、売上の方は様々な方々からのご紹介や、HPからの問い合わせなど集客の仕組化がかなり進んできたため、放っておくと、日ごろの業務と新規案件の商談に時間を奪われ、人材の採用に「時間」と「お金」を使うことができませんでした。

しかしそのツケもあり、現在は完全に「業務リソース」の拡充の必要性が高くなっており、弊社のボトルネックとなっております。

具体的には、会計事務所事業の人材としてあと2名の採用と、それに伴い事務所のキャパシティが、現在の弊社のボトルネックとなっております。現在、人材採用と、事務所探しに奔走しております。まさに、本日の内容は、自戒の念が込められたものです。

「創業・スタートアップの経営者の事業を成功に導く」「めざせ、金(ゆとり)のある創業」そんなビジョンを掲げる会計事務所のメンバーとして、いままでになかった会計事務所の姿を共に模索していける同志を募集しております。我こそはと思われる方、心当たりの知り合いがいる方は、是非、こちらからお問い合わせください。

■次回予告

次回は、「融資と、金融機関との信頼関係構築」についてお送りいたします。

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